30代中盤・未経験からGoエンジニアを目指す人のブログ

~プログラミング関連、勉強法などから雑記まで赴くままに~

捗ったようで実は捗ってない?勉強にはマルチタスクではなくシングルタスクのススメ

初投稿の内容は、最近知り勉強する際に取り入れたシングルタスクについて。

皆さんの中に音楽聴きながら勉強した方が捗るなぁ
テレビ見ながらの方が仕事の作業効率が良いなぁ...etc
などと思ってながら勉強(マルチタスク)してる人はいませんか?

それ、脳に騙されてるかもしれません!!

では先にまとめを

まとめ

  • 自分の実感、体感では音楽を聴きながら等のマルチタスクの方が効率が良いと感じてしまう
  • しかし客観的にみると『ながら』をしないシングルタスクの方が集中力を高く維持でき実験テストの点が高く作業効率が良いという研究結果
  • マルチタスク中は脳からドーパミンが出されそれにより効率が良いと錯覚してしまう
  • マルチタスクドーパミンが出る理由は数百万年前からの人間の生存本能によるもの
  • 一度切れた集中力を同水準に戻すまでに数分~数十分かかる(注意残余)
  • スマホの通知音によって集中力が切れるだけでなく、見える机の上に置くどころか見えずともすぐに触れるポケットの中にあるだけで人はスマホ意識してしまう
  • 意識してしまう=集中力分散(マルチタスク)状態になり、自制し触らなかったとしてもこの『スマホを無視する』という処理が常に脳のリソースの10%程を使用→最大限の集中力にならない

結論(持論含む)

勉強時はスマホの集中モード(フォーカスモード)を上手く活用し通知を止めたり物理的に体から離す、スマホ以外にも余計なものが目や耳に入らないよう工夫し、『聴きながら』勉強はせずシングルタスク状態で自分の集中力を最大限持続させよう!

覚えようとしたり頭を使う勉強ではなく飽きやすい単純な事務作業等は、逆に音楽聴きながらのマルチタスクで出るドーパミンを上手く活用し長く作業ができるよう工夫しよう

シングルタスクとマルチタスクのメリットを上手く使い分けよう!

私が勉強時に取り入れたこと

  • 勉強時はスマホをフォーカスモードにし別室(リビング)に置き、ワイヤレスイヤホンのノイズキャンセリングでデジタル耳栓として使用
    →フォーカスモードの設定で大事な電話先だけ登録、ワイヤレスイヤホンで応答可能
  • 机の上はもちろん無駄なものを無くしPCのディスプレイも無駄なウィンドウは閉じ、目の前の教材だけに集中できるよう不必要なものが目に入らないよう配慮
    →ブラウザであれば可能な限り全画面表示

 
 
 

ということです。 以下は解説 

マルチタスクはやった気にさせる

スタンフォード大学の研究で、

  • 音楽を聴きながら勉強した方がいい
  • スマホを触りながらでも集中して勉強できている

などマルチタスクが出来る・得意だ・捗ると自称する学生を対象にしたマルチタスクとシングルタスクの実験によると、
マルチタスクの方が捗る人達は実は集中力が低い事がわかった。実際にマルチタスクをしながらの点数のほうが低かったようだ

注意残余

これは注意残余と呼ばれる物のせい。
注意残余とは一度集中した後にそれを数秒でも遮ると元の集中力戻るのに数分~数十分かかるというもの

  • 例えば映画を見ている最中にメールなどスマホを数秒間見るだけで元の集中力に戻るには数分以上かかる
  • つまり脳には切り替え時間が必要
  • 脳はマルチタスク中にドーパミンを出す = 一つの事に集中させず注意力を分散させるよう報酬を出す
  • ドーパミンにより脳は自分に「自分はマルチタスクで効率を上げている」と錯覚させる → 脳はマルチタスクをさせたがる

音楽を聴きながら・テレビを流しながら・スマホの通知を見てメッセージを返しながら勉強してるなど、
マルチタスクで捗ってると感じるのは脳による錯覚なのだそうだ

では何故脳はマルチタスク中にドーパミンを出すのか?

狩猟採集時代からの名残

人類は600万年前にチンパンジーと別れ始め、250万年前に今の人間とだいたい同じホモ属が誕生し、20万年前に私達自身であるサピエンスが出現したとされている
そして私達サピエンスが農耕と牧畜をし始めたは今から1万年前から。つまり今から過去600万年間のほとんどは狩猟採集時代で農耕と牧畜をしていたのは最後の1万年だけ
狩猟採集時代、例えば一匹の獲物に集中(シングルタスク)したり、石器を作るのに夢中(シングルタスク)になってしまうと突然現れた別の肉食動物に対応できずそういう人間は襲われ殺されて(=淘汰されて)しまっていた
そんな中生き残るのは一つの事に集中しきらずいつもチラチラ周りを見てるやつだった。この時、周りをチラチラ見て小さな変化を見ていたおかげで他の肉食動物に気付いた時に『やっぱりいた!』となりそれがトリガーとなって快楽物質が出るようだ
この繰り返しによりマルチタスクをする者が生き残りシングルタスク特化の人間は長い長い狩猟採集時代を経て淘汰されてしまったのである
このような狩猟採集時代からの生存本能の名残で今の人間もマルチタスク中にドーパミンが出されるようだ

シングルタスクを遂行する上でスマホは超厄介

現代人にはもはや必要不可欠なスマホ。常に新しい情報をリアルタイムで届けてくれる便利なツール
例えばTwitterやインスタを開いて何か新しい投稿はないかなーとスワイプして読み込み新しい情報を得たり、LINEやインスタのDMが来れば通知音を鳴らし別のことをしてても知らせてくれすぐに返信出来たりする
これを日々繰り返しているため、人間にとってスマホは何か新しい情報を度々出してくれる小さな魔法の箱、になる
『新しい情報が気になりポケットの中のスマホを持ってSNSを見てみる』、
これは
『獲物に集中しきらず別の肉食動物は居ないかなと警戒して周りを見てみる』
という狩猟時代のソレ同じ行動原理なんだそうだ
人間にとって獲物や天敵という情報もSNSの情報も見分けがつかない同じ対象ということになる
生存本能として常に周りを警戒する、情報を得る事(マルチタスク)を何百万年繰り返してきた人間だからこそ、
同じ対象であるスマホの中の情報を得ようとしてしまうのは当然の事といえば当然の事
それを如何に抑え目の前の事に集中(シングルタスク)するか、集中を長くキープ出来るかの環境づくりが大切

ポケットに入ってるだけでも、自分のどころか他人のスマホですら集中力を削ぐ

これまたスタンフォード大学の実験だが、試験会場にて
1. 自分のスマホを会場外に置いてきたグループ
2. 自分のスマホをポケットの中に入れているグループ
3. 自分のスマホは会場外で他人のスマホをポケットの中に入れているグループ

に分けてテストをしたところ想像通り1のグループが一番集中力がありテストの点数も多かった中、2と3にほとんど差はなく双方ともに集中力が削がれ点数も低かったとのこと
1は触ることが出来ないくらい物理的に距離を離すと人はスマホを意識しにくくなり集中力が削がれないということがわかる
2はポケットにある=いつでも触れる為スマホを触りたい→自制するというサイクル含め、定期的にスマホのことを思い出して集中が途切れていたため点数が低かったのではとのこと 3が面白くて、2は自分のスマホだから触りたいと思ってしまうものかと思いきや、他人のスマホがポケットにあることで試験会場外にある自分のスマホを思い出しスマホを意識してしまい集中が途切れているのではという分析だった
実験でわかったのはスマホを意識しマルチタスク状態になると結果的に自制し触らなかったとしてもこの『触りたいスマホを無視する』という処理が常に脳のリソースの10%程を使用していたということ
とにかくスマホを連想させるものが身の回りのあると意識してしまい集中力に影響する。こんな面白い実験結果だった

(ここからは私の持論含む)マルチタスクも完全悪ではない、と思う

ここまでマルチタスクは集中を削ぐ良くないこと、シングルタスクが重要、という流れで話をしてきた しかしこれはあくまで未経験からGoエンジニアを目指す私にとっての勉強する際の話
これが勉強ではなく既に身につけている知識やスキルを使った単純作業などであればむしろマルチタスクをしてドーパミンを出すことで結果的に効率が上がるのではと感じた
例えば掃除が苦手だが、散らかった部屋の掃除をしなければならないとして、
音楽を聴きながら楽しくやって効率は悪くなり30分かかるのと
苦手だから苦しくとも音楽もかけずに集中した場合に20分かかるとする
この場合20分苦痛を味わってでも10分早く終わらせたほうが良いのか?それともドーパミンを出しながらしかも好きな音楽を聴きながら30分過ごしたほうが結果的に自分には良いのか?ということ
また違った考え方で行くと、なにか作業するときはシングルタスクで集中する事を身につけるためにあらゆる事を『ながら』で行わずシングルタスクの集中モードに入ることで集中する訓練になるとも捉えられる
色々考えていくと

シロクロか、

シングルマルチか、

と簡単にこっちと選べるものでもないと思う だから音楽をBGMに勉強するのも厳密にはリソースを割かれているかもしれないが集中すると音楽も聴こえなくなってたりもする
リラックス出来る音楽がBGMに流れてるから集中モードに入れる可能性だってある。(←この考え方自体が脳のドーパミンによって騙された錯覚の可能性もある笑)
だから音楽は上手く活用出来る可能性はある
ただしスマホオメーはダメだ これは注意が必要
思い出すだけで注意が削がれるし、せっかく集中モードに入っても通知音が鳴りスマホを思い出してしまう事で一気に集中モードが終わってしまい注意残余により元の集中に戻すまでに数分以上かかってしまうなんて事もざらに出てくると考えられる。(実際スマホの通知音で何度集中が切れたことか)
実験の結果、人間の特性を考えながらどのやり方が自分に一番合うのか色々試行錯誤していきたい
とりあえず冒頭で書いた通りスマホはフォーカスモードにして別室に置いて勉強する、身の回りは綺麗にして余計なものは目に入れないようにする
こんな事から始めていこうと思ってます。

みなさんも今一度、マルチタスクや自分の集中力について考えてみてはいかかでしょうか?